風しんの流行状況について
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今年の風しんの報告数は,平成25年は3月末時点で既に昨年の報告数(平成24年累計2,392例 → 全数報告疾患となった平成20年以降最多でした.)を上回り、6月時点で累計10,000人を超える流行となりました.しかし8月には平成24年並の一週間あたりの報告数まで減少していますが,依然流行傾向にあるといえます. 風しんの抗体を持たない又は低い抗体価の妊婦さんが妊娠初期に初めて風しんに罹患すると,胎児に感染し難聴や心疾患,白内障や緑内障などの障害(先天性風しん症候群)を引き起こす可能性があります.また,妊娠中は予防接種が受けられません. 平成24年からの流行の影響で、平成24年10月から平成25年9月15日までに、19人の先天性風しん症候群の患者が報告されました。風しんの抗体を持たない又は低い抗体価の妊婦の方は、可能な限り人混みを避け、不要不急の外出を控えるようにしてください。また、妊婦の周りにいる方(妊婦の夫、子ども、その他の同居家族等)は、風しんを発症しないように予防に努めて下さい。 具体的には, ◎ 風しんの定期接種対象者は,予防接種を受けましょう. 〈風しんの定期予防接種対象者〉 1歳児,小学校入学前1年間の幼児,中学校1年生,高校3年生相当の方は,多くの市区町村において,無料で受けられます. ◎ 妊婦さんへの感染予防のため,風しんの抗体価が十分であると確認できない方のうち下記の方は,任意での予防接種をご検討ください. (1) 10代後半から40代の女性(特に,妊娠希望者又は妊娠する可能性の高い方). (2) 妊婦さんの夫,子ども及びその他の同居家族. (3) 産褥早期の女性.
予防接種による免疫は徐々に低下します.また,1回の接種でうまく免疫がつかないこともあります.このため現在の幼児は麻しん風しん混合ワクチン(MRワクチン)の接種を2回受けます.記録に残っている風しんワクチン接種歴が1回以下の方も,MRワクチンの接種を受けることをおすすめします.まずは抗体検査をして確認することが重要ですが,抗体を有する方が接種を受けても全く差し支えはありませんので,数回の受診が困難な方は,抗体検査は省略して接種しても構いません. 風しんの増加に伴う任意の予防接種者数の急激な増加により、今夏にMRワクチンの一時的な供給不足がありましたが、これも現在解消しております.当院でもワクチン接種を行っております.予約制となりますので,接種ご希望の方はあらかじめお電話にてご確認ください.
詳しくはおたずねください.
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Date: 2013/11/05
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